クルマの走行性能はどのようにして保たれているのか

クルマにおけるシャーシの重要性

クルマが走るしくみというのは、エンジンによって生み出された動力が、タイヤによって路面に伝えられ、タイヤの回転で前進や後退といった動きが出来るようになっています。エンジン部分というのは、クルマを動かす力を作り出す部分で最も重要だと言えるのですが、エンジン部分で生み出された動力を、タイヤを介して路面に伝える、この役割を担っているのがシャーシという部分なのです。

エンジン部分でつくられた動力は、クラッチ、ミッション、ディフアレンシャル、ドライブシャフトという順を経てタイヤに伝わるようになっています。FR(フロントエンジン・リアドライブ)と言われるエンジンが前部に搭載されている後輪駆動車は、ミッションとディフアレンシャルとの間にプロペラシャフトも通るしくみになっています。

シャーシと呼ばれる部分は、エンジンの動力を伝えるパーツだけでなく、エンジンとは関係のないサスペンションやブレーキであったり、それらのパーツが組み込まれたフレーム部分までを含んでいるのです。これは一般的な乗用車の場合で、レーシングカーの場合は、フレームにサスペンションを組み込んだものがシャーシと呼ばれているようです。

クルマの走行性能というのは、れーシングカーの場合でも一般的なクルマの場合でも、同様にシャーシが担っています。ですので、どれだけ高性能のエンジンを搭載しているクルマであっても、シャーシのポテンシャルが低ければ、エンジンが持つ性能の高さを活かすことが出来ないのです。さまざまな機能が付いているPCを所有していても、使う人の能力がなければ使えないのと同じことです。

クルマの走行というものは、「加速」「旋回」「減速」の3つに大きく分けることが出来ます。クルマの走行のしくみというのは、複雑に考えるかもしれませんが、上記の3つに分けて考えることで、とてもシンプルなしくみで考えることが出来ます。加速に関しては、エンジン性能が左右をしており、エンジン性能を高めるにはエンジンのトルクをいかに効率的に路面に伝えることが出来るかが重要になってきます。減速に関しては、ブレーキ性能が左右をしており、その機能をいかに路面に伝えることが出来るかが重要になってきます。加速と減速の性能を上げるには、要となるタイヤが効率的に路面に動力を伝えられるよう、サスペンションを有効に働かせる必要があるのです。旋回に関しては、サスペンションが非常に重要になってきます。

シャーシの性能は、レーシングカーのみ重要だと思われていることが多いのですが、一般のクルマの場合もシャーシの性能がそのまま走行性能に繋がることから、とても大事になってくると言えるのです。写真で掲載をしているシャーシは、マツダの新型ロードスターで使われているシャーシです。この車種は、ボディとフレームが一体式のモノコックボディですので、フレームの強度とサスペンションの機能を担っていることになります。ロードスターは、新型とはいうものの時代の最先端をいくような派手な技術は使われていません。エンジンを中心部に搭載しているミッドシップタイプのトヨタMR‐Sと比べてみても、真新しいものがほとんどない従来のクルマの形ということが分かるでしょう。ただ、基本を大事にしていることから、しっかりとした設計を行なっており、新しい技術は採用されていなくてもトップレベルの走りを見せてくれるのです。